お早うございます。早起きディレクターです。
2週間ほど前から持病の「緑内障」悪化が原因で右目がもやって見えにくくなりました。
慌てて眼科に行って処方された薬(ダイアモックス)を飲んだんですが、自分の場合これを飲むと毎回食欲がなくなり、体も起きてられないほどしんどくなるので困った挙げ句再び病院へ。
結局、月末に再手術決定。
それまでは点滴で眼圧を下げることになりました。
いやはやお手あげ状態です。
最近は芥川賞受賞作も変わったようです
さて、この眼科病院が名医で人気があるのかどうなのかは知りませんが、いつもお年寄りを中心に大繁盛。
当然やたら待ち時間が長い。
予約して行っても1時間以上待たされることはしょっちゅうです。
自分は出来るだけスマホ人間にはなりたくないので、いつも暇つぶしに本を持参して向かうわけですが、今回は「おいしいごはんが食べられますように」(講談社)という比較的新しい単行本を用意しました。
今回は前述したように点滴(飲み薬と成分は同じ)も施され、そのため時間もかかるし食欲がなくなるだろうから、そのタイトルからして「きっと美味しそうなものも登場し少しは食欲ももどるだろう」本を持参したわけです。
しかも第167回芥川賞受賞作ですからそんなに大外れもなかろう、と高を括ったのが・・・とんだ大間違いでした。
結局、眼科に2日通った待ち時間&点滴時間(およそ3時間)で読み終えたのですが、もうびっくりするほど面白くない。
たしかに美味しそうな食べ物の描写はありますが、なぜだか全編、主人公たちの「食」に対するワケのわからない「怒り」や「悪意」「怨念」に満ちておりその考えにまったく共感できません。
結末もいきなり目の前でぱっと黒幕を下ろされた感じで、結局、何が言いたいのかさっぱりわからない。
そして致命的なのが、魅力的な人物が一人も登場しないこと。
芥川賞って「人間の心理を描写した芸術性の高い作品」と思っていたんですが、いつの間にこんな風になったんでしょうか?
もしかしたら選考委員はじめ頭の良い人々は理解し共感するのかもしれませんが自分には「若者たちの小賢しい心のウラのウラの探り合い」みたいな”浅い話”にしか感じられませんでした。
これが現代に生きる人間の多様性と言われればそうかもしれないし、もしかしたらそういう意味合いで芥川賞に選ばれたのかもしれません(実際、賞の選考委員のひとりもそんな言葉を使って作品を高く評価していました)
しかし個人的にはこの作品に出てくる悪意が、あえて作品にするほどの「多様性」だとは到底思えません。
世の中にはもっと表現すべき愛しき「多様性」があると思います。
おかげさまで目だけでなく心にももやがかかってしまいました。
と、今回はとくに体調が悪かったせいもあり、かなり辛辣な批評でしたがお許しください。
でも興味がわいたなら一度読んで感想を聞かせてください。
追伸、きょうは東海林さだおさんの「まるかじりシリーズ」を持っていきました。大正解でした。
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