お早うございます。早起きディレクターです。
40年近くテレビを作る仕事をしてきて”テレビ屋ってつくづくおかしな職業だなあ”と(いい意味でも悪い意味でも)思うことがよくありました。
おかしな人々、おかしな自分
本当は人見知りな性格なのに(ほんまかいな!?)いったん仕事(取材)モードにはいると急に元気になって、見ず知らずの人にでも親しげに声をかけたりする時。
ロケ現場で出演者や対象者の会話に聞き耳を立て、たまに自身も喋りながら「あ、この話はさっきの話と辻褄が合わないから放送では使いづらい。たぶんカットだ。」などと、いちいち頭の中で計算、編集しながら取材している時。「お前は神か!」(いまもその癖は抜けません)
心のなかでは全然面白くもおかしくも思っていないのに、いざスタジオでフロアーインカム(サブとの通信用機器)を頭につけてカメラ横からキューを出せば、途端に出演者に愛想笑いをしてしまっている時。
(ああ恥ずかしい!)
よく「カメラマンは高所恐怖症でも、いざカメラを手にすれば、高い場所を平気で登る」なんて言われますが、それは結構あたっていて、自分も周りに撮影スタッフがいればなんだか気が大きくなったように感じる時もありました。
そしてロケの前日はいつもドキドキして眠られない。
現場に出れば、いかなる時間をも無駄にしたくないから、いつも焦っている。
なるべく要領よく、すばやく、しかも楽しく取材を終えたい。
編集もできるだけ面白くなるように。
しかもさっさと終えたい。
そんな毎日の繰り返しでした。
でもまあ、いたずらに視聴者に不安を与えたり、恐怖を煽(あお)ったり、自分を捻じ曲げて思ってもいないことを伝えたりすることだけは避けていましたから、そこだけは良かったのかもしれません。
また新しい春がやってきます。
「テレビはもうオワコンだ」などとよくいわれますが、そんなテレビ業界にも、きっとまた幾人かの若者がやってくるのでしょう。
彼らがテレビ業界に新しい風を呼び込むことを心から願います。
よかったらおじさんのしょうもない体験談を参考にしてください。
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