お早うございます。早起きディレクターです。
人は出会う人々によってかなり人生が左右されます。
そして言葉によっても影響されます。
今思えば、自分の場合はテレビの制作プロダクションに入社した頃、ある先輩にいつも言われ続けた言葉がそれでした。
「われわれテレビ屋は、どこに行っても”取材させてもらっている”という気持ちを、決して忘れてはいけない」
その言葉は後の自分のディレクター人生にとって、かなり重要な「教訓」になりました。
テレビは誰も不幸にしてはいけない
その先輩は非常に優秀なディレクターでしたが、己の才能に溺れることのない真面目で勤勉な人物でした。
でも、決してユーモアも忘れない。
そして、最大の美点は「他人に対して非常に公平で真摯に向き合ってくれる」ところだったと、自分は今でも尊敬しています。
だからでしょうか、当時いろんなディレクターから見放されかけていた自分のような”ぼんくらアシスタント”にも、まわりと平等に接してくれ、いろんな為になる言葉も投げかけてくれました。
おかげ様で、その後なんとかディレクターとなった自分は、今度は自分の後輩たちにも同じように接しようと心がけました。
もちろん中には、どうしても心が伝えられない時もあったし、お互いの気持ちをうまく理解できないまま別れた若者もいました。
でも、自分についてくれたアシスタントたちだけには、とにかくテレビ作りが素晴らしい仕事であることだけは一所懸命に伝えようと努めたつもりです。
そしてもちろん、自分があの日、あの先輩から受け取った言葉も伝えました。
さらに二言、付け添えて・・・
「最初の頃の素直な気持ちだけは忘れないでほしい」
「取材者、視聴者、スタッフ。テレビにかかわった者は誰も不幸になってはいけない」
あれから30数年。
そんな教訓も、もはや「きれい事だ!」揶揄されるような世の中になりました。
テレビ番組を作っていても常に何かに怯え、忖度して、”本当のことが言いにくい”世の中になりました。
でも、おかげさまで自分の場合は「とびだせ!えほん」という、取材に関わる人が皆んな笑顔になって喜んでくれる奇跡のようなコーナーを立ち上げることができました。
もちろんそのコーナーで育ったアシスタントたちにも、自分が先輩から受け取った言葉を繰り返し伝えました。
「我々は取材させてもらっている」
自分はテレビの世界から離れようとしていますが、きっと一緒に働いた後輩たちや(そして面識はないけれど心ある若者たち)が、あの頃の自分や先輩の気持ちを継いでくれると信じています。
テレビは何かを宣伝するためだけのメディアではありません。
テレビは幸せな時間を作る箱だと信じています。

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