お早うございます。早起きディレクターです。
そろそろ3月も下旬で我々の業界でも人の出入りが忙しくなる季節。
先日はいつもカンパケ編集でお世話になっている若い男性編集マンお二人に、この1年間のお礼と感謝の気持をこめて一冊の「絵本」をプレゼントすることにしました。
子どもたちの直感力
というのも、若いと言っても彼らはもう30代のお父さんで、家には小さな息子さんもいると聞いていたからです。
そこで、きっと長谷川義史さんの絵本なら喜んでもらえるだろうと思い、考えた挙げ句「おおにしせんせい」を選ぶことにしたのですが、よくよく聞いてみると彼らの下の子供はまだ2歳と3歳。
果たして絵本「おおにしせんせい」は理解できるかな?とちょっと心配していたら、まったくの杞憂でした。
長谷川さんの絵は、やっぱり子ども達も大好きな絵だったんですね
数日後に出会った時、二人のお父さんはそれぞれ嬉しそうに僕に伝えてくれました。
「絵本に息子は大喜びでした。
さすがにまだ、話の中身までは理解できないようですが、そのユーモアあふれる絵柄がかなり気に入ったようで、毎日夢中です」
そうなんです。
絵ってストーリーだけでなく、ぱっと見た時の一瞬の印象、つまり「直感」や「インスピレーション」ってとっても大事なんですよね。
あの絵は一瞬で子どもの心をつかんだ。
プレゼントした二人のお父さんが、同じような言葉で喜んでいるのだから間違いはありません。
(ちなみにその子たちのあるお兄さん。小学生5年生の息子さんだそうですが、彼はもちろんストーリーも把握して、しかも絵本の物語のように床の匂いを嗅ぎながら絵を描いていたそうです)
そういえば自分にもそんなふうに、一瞬の直感だけでわくわくできた子ども頃があったなと、それを聞いて思い出しました。
あの感覚はいつの間に失ってしまったのでしょうか?悲しいことです。
でも、そんな子ども達の心をなんなくつかむ事ができる長谷川画伯はさすがは”絵描きのプロ”
というか、そもそも、そんな子どものような感性や心があるからこそ「絵本作家」を続けていられるのでしょう。
そういえば僕も最初に出会った頃は長谷川さんの絵にいつも衝撃を受けたものでした。
出会って十年も経ち、同じ一味として日々のロケに追われていると、そんなあたり前の気持ちもちょっと薄れていたようです。
あらためて初心を思う春
絵だけでなく何事でも初心は大切です。
そういえば自分にも、この季節になると、毎年新しいADさんが入るたびにいつも伝えていた言葉がありました。
「今は何を見ても新鮮だろう。でもきっと数年後にはそんな仕事にも慣れてしまう。
しかも君らの周りの環境もきっと変わっている。だけど素晴らしい風景や人々に感動する素直な心だけはずっと持ち続けてほしい 。
しかも君らの周りの環境もきっと変わっている。だけど素晴らしい風景や人々に感動する素直な心だけはずっと持ち続けてほしい 。
それだけあれば大丈夫。きっと続けられる」
今年の春はあらためて、その言葉をあの日の自分に投げかけてやりたい気分です。
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