お早うございます。早起きディレクターです。
人間、慣れないことをやると本当に疲れるものです。
実は昨日、国立文楽劇場で妻の属する踊りの会が主催する舞台に”スチール・カメラマン”として助っ人撮影に行ってきたんですがこれがまた大変でした。
これなら普段の「TVディレクターのほうがよっぽど気も体も楽だ」と痛感いたしました。
へっぽこカメラマンは体も気も使う
まあ踊りの会のカメラマンとはいっても自分は舞台を撮影するメイン・カメラマンではなくて、楽屋で衣装やメイクを施した出演者ひとりひとりのポートレイト撮影をしたり雑感撮影するカメラマンですからそこまでの重責もありません。
それでも4時間の長丁場で出演者の人数分だけ何度も何度も同じ段取りで撮影を繰り返さなければならないから、肩はこるし腰は痛いし・・・しかも皆さんにとっては一生の大事な思い出写真でもありますから当然撮影失敗は許されない。
体と心を使いたおして、夕方家に帰ったらへろへろに疲れ果てていました。
そして風呂に浸かりながらしみじみと思ったのが、普段一緒にテレビ仕事をしている技術さんたちの苦労です。
プロのカメラマンは上手に撮影するのが”当たり前”
というのも僕らディレクターはいわば物事を”仕掛ける側”ですから、段取りやアイデアなどは自分の好みでなんとでも変えられます。
だからわりと現場では心理的にはいつだって自由なんです。
(そのかわり責任は重くて本番前はいつもプレッシャーです)
でも技術さんたちは、演出家が決めたアイデアを”受ける側”ですから、指示されたことを忠実に失敗のないように実行しなければなりません。
大事な場面でカメラの調子が悪くなり「映像が撮れていませんでした」なんてことは絶対に許されません。
同様にミキサー不良で収録した音がひずんでしまい「放送では使い物になりません」などということがあったら大問題です。
つまりカメラマンも音声さんも「いつでもクリアにきれいな映像(音)で収録できているのが普通(当たり前)」の世界で仕事をしているのです。
だからこそ彼らはプロなんです。
しかも担当するディレクターが何でもかんでも欲しがるようなタイプだとさらに彼らの苦労は増します。
というわけで、みなさんもたまにはそんな技術さんの努力にも思いをはせながらテレビを眺めてやってください。
しかし昨日のミッションはかなりきつかったがそれなりの充実感、達成感もありました。
けっこうお気に入りの写真も撮れましたしね。
今後は趣味の延長としてスチール・カメラマンもやってみようかな。
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