お早うございます。早起きディレクターです。
「但馬(たじま・兵庫県の日本海岸)というところは妙に人情深いところで・・・」
これは文庫本『司馬遼太郎が考えたこと』に書かれているエッセイの一節です。
昨夜この箇所を読みながら「その通り!」と激しく同意してしまいました。
但馬人の人情味
自分は仕事がら但馬を訪れる機会も多いのですが、実際これまで何人もの但馬の人々の人情に救われてきました。
司馬先生がエッセイで人情の持ち主として例に出されたのは江戸時代末期に幕府から桂小五郎を助けた但馬出石の商人兄弟ですが、僕の場合その代表は但馬新温泉町・湯村温泉『朝野家』の専務さんになるでしょう。
若き日の専務さん |
専務は”朝野浩昌”という立派なお名前があるんですが、知り合った頃からずっと肩書が専務なので今も「専務」、時に「なんにも専務😅」などと呼んで親しくさせてもらっています。
でも専務は旅館業のプロですから「なんにも専務」どころか実はかなり有能な営業&広報マン、そして人情家でもあります。
時に我々取材スタッフが湯村温泉でロケをする際には事前の段取りや現場進行の助っ人もしてくれます。
その心のこもった接待ぶりはちょっとしたアシスタントプロデューサーなど足元にもおよばないくらいのきめ細やかさです。
しかも何よりも専務がすごいなといつも感心するのは『私は訪れたチームの番組を心から応援している』(と、撮影スタッフに信じこませる)その丸い人柄でしょう。
今から半年前に「ちちんぷいぷい」という番組の「とびだせ!えほん」ロケでお世話になったときもまたかなりお世話になりました。
この時の放送は番組の最終回とあってディレクターである自分もかなりの「想い」を込めて作り、そして結果的には大好きな放送回になりましたが、そのかなりの要因は一緒に雪溶け道を走り回ってくれた専務のおかげだと思っています。
あの日、春を待つ湯村温泉でロケをしながらずっと自分の「想い」が専務にも伝わっているような気がしたものです。
ロケをしていてうれしいのはこういう瞬間でもあります。
そもそもこの湯村温泉というところは、伝統的にテレビや映画取材班に対して、ある種”フレンドリーな気質”を持つ町のようです。
いまから数十年前にあの吉永小百合さん主演の名作ドラマ「夢千代日記」がここで撮影されたときも専務のお父上(つまり前社長)や観光協会の方を中心に町民総動員でロケ隊の宿泊から食事などあらゆるお世話(なんならエキストラから照明係まで)をしていたと聞きおよんでいます。
そんな映像隊に協力する大人たちの楽しげな”お祭り的”な様子は、きっと幼い頃の専務の胸にもしっかりと刻みこまれていたのでしょう。
なんともうらやましい話です。
今年もいよいよ湯村の季節
今年3月に行った「とびだせ!えほん」の雪解けのロケから数ヶ月たちました。
そしてまた秋をむかえ、ふたたび湯村温泉待望のカニの季節がやってきます。
いまだ収束しないコロナ禍の中、やっぱりどこの温泉旅館も苦戦が続いているようですが、今年こそ久しぶりにプライベートで温泉に浸かりのんびりしたいものです。
朝野家の露天風呂 |
そして風呂上がりにはもちろんカニとお酒。
その横ではきっと専務がにこにこ酒でビールを飲んでいるんでしょうね・・・おっと専務、あんまり飲みすぎないように!
実は専務さん、人柄は大変良いんですが”酒癖がちょっぴり悪い”んです。
これまでも数々の伝説が・・・それはまた別の機会に書くことにします。
みなさんも機会があればぜひ人情の温泉宿「湯村温泉」へお越しください。
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