お早うございます。早起きディレクターです。
長い間TVのディレクターをやっていますが、幸いなことに自分が携わった番組(またはコーナー)の多くは長く続くものが多かったようです。
「ふるさとZIP探偵団」が8年間「ちちんぷいぷい」にいたっては20年間も担当させてもらいました。
中にはあっという間に終わった(吹っ飛んだ!?)ものもありました。
でも今となってはそういった番組のことはあんまり記憶に残っていません。
きっと記憶に残るほどのものがほとんどないからすぐに終わってしまうのかもしれません。
でも長命番組にはやはりそれなりの(例えば視聴者からの)支持があるわけで、さらに言えば作り手にもそれなりの「決意」や「覚悟」があります。
逆に短命で終わる番組は、(やはりというか)スタートした時点から、なんとなく駄目な「空気」がただよっていたようです。
長寿コーナーでも決して仲良し集団ではない
今と僕が若かった頃とはTVづくりのやり方もかなり変わってしまいましたから一概には言えませんが、やはり関係するスタッフたちの「空気感」でこの番組が長続きするのかそうでないのかはある程度判断がつきます。
たとえ番組がスタートした時点では視聴率も伸び悩みスタッフ全員が苦しんでいたとしても、骨のある番組には出演者やプロデューサーからアシスタントまでの間にある種のエネルギーがあります。
で、エネルギーがあるからといってスタッフ間が一概に「仲が良い」というわけではないようで、逆にライバルだらけで反目しあっているチームもたくさんあります。
お互い関心を持つこと
ただひとつだけ言えることは、仲が良いにせよ悪いにせよ”骨のある番組”はスタッフ同士が意識しあっているように思います。
ディレクターでも自分のライバルとみなした者の作る作品はちゃんと見ていますから、良い技を盗もうとするし、番組の品格を落とすような駄目な作品については徹底的に口論します。
逆に長続きしない番組は、スタッフ同士が妙にお互いの距離感だけをはかって”安全にことなかれ主義”な雰囲気で作られていたようでした。
つまり駄目な番組はスタッフ同士の関係が希薄なんです。
はっきり言えばお互い「無関心」。
誰がどんなすらしいVTR作品を作ろうが何の賛辞の言葉もない。
だから作ったディレクターはやる気も起こらない。
逆に悪い点をみんなで徹底的に叩き直すこともしない。
だからだめなディレクターは全く進歩しない。
最悪です。
「無関心」から「諦め」が最悪
しかし考えてみればこれってもしかしたら今やテレビ業界だけに限らないのかもしれません。
だんだん日本国中に「無関心」な空気感が漂っているような気もしてきました。
そうしてみんないつしか「諦め」てしまう。
もしかしたら「無関心」と「諦め」とは一対の言葉なのかもしれません。
むむむ。
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