今日も朝からどんよりとした曇り空。
実は本来なら今日は「とびだせ!えほん」のロケ予定日だったのですが、諸般の事情で2、3日ほど延期になっています。
今は部屋の窓から降り出した雨を見ながらほっとしております。
というのも、これがもしロケ当日ならスタッフから白い目で見られることは明白だからです。
技術スタッフはきっとこう言うことでしょう。
「機材が濡れて動きにくい!」
「蒸し暑くて不快や!!」
そして出演する絵本作家さんも、技術さんに便乗してこう言うでしょう。
「雨で濡れて絵が描きにくい!」
「お前はアホか〜!!」
ええ、ええ、すべてはディレクターが悪いんです。
テレビのロケスタッフで一番かわいそうな人
そもそもテレビのロケスタッフにおいてディレクターの立場というのは微妙なもので、チームの中では”異質”というか”孤独”な存在です。
ロケチームの舵取りをする「ツアーコンダクター的立場」なのがディレクターですからそれは仕方ないんですが、大抵スタッフの文句の捌け口はディレクター(時にアシスタント)に向けられます。
逆に大抵の場合において出演者と技術さんたち(特にカメラマン)は仲が良い。
ディレクターの立場から見ればなんだか”結託”しているように見えることさえあります。
きっと自分を直接撮影しているのはカメラマンだから、出演者も技術さんに対して親近感を抱くのでしょう。
ディレクター相手みたいに演出でやり合うことも少ないですし。
ロケ現場でもディレクターは職種不明
とにかく技術さんという仕事は持っている機材を見れば何をする人なのかが素人でも一目でわかります。
その点ディレクターは手ぶらでニコニコしているだけなので、側からは何をしてい人なのかが全くわからない。
まさかテレビのロケ中に映画の大監督みたいに椅子に座って黒サングラスかけておまけにメガホン持って「よーい、スタート」なんて大声出すわけにもいきません。
だから、たまに「マネージャーさんですか?」と、勘違いされることもよくありました。
でもね、ディレクターは現場の空気の方向を読みながら、あっちへ走って行っては進行を考え、こっちで周囲に愛想を振りまきながら演出方法を考えているんです。
で、次から次へと降りかかるトラブルに対応するべく現場判断を委ねられる。
もし即決できなければ「無能ディレクター!!」との烙印を押される。
健気😢だと思いませんか?
しかもロケが終わったら他のスタッフは家で酒でも飲む時間に、ディレクターはしこしこ深夜まで編集作業。
(これが嫌だから早朝から編集をするようになりました!!)
斯様(かよう)にディレクターとは可愛そうなお仕事なんです。
たまにはいたわりの一言も欲しいところですが、そこまでは要求しません。
ただ、お天気が悪いのをディレクターのせいにだけはしないでいただきたい。
とまあ、色々書きましたがなぜ、そこまでスタッフに「やいのやいの」と言われてもディレクターを続けるのか?
それはやっぱりディレクターって、楽しくてとてもやりがいのある仕事だからだと思います。
しかも、ディレクターがいなければ何もはじまらない(はず)ですからね。
というわけで、どうか次回のロケは天気も心も晴れてみんなと楽しくロケができますように!!
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