お早うございます。早起きディレクターです。
昨日は久しぶりに尊敬する大先輩、佐川満男さんと電話で近況報告などを話しあいました。
佐川さんは現在81歳。
最近は新型コロナ禍もあり、役者や歌の仕事もすっかり少なくなったそうですが、それでも今年の3月に「とびだえ!えほん」の中で特別にVTR出演してもらった時には相変わらずのユーモアに溢れた”佐川節”を発揮してくれたものでした。
ご自分の描いた海と桜の絵の前にて |
恥を知る人知らない人
あれから3ヶ月。
最近はつくづく「もう人様の前に出る仕事はしたくない」んだそうです。
僕が「そんな弱気なこと言うてたら、またカメラ持ってスタッフで撮影に押しかけますよ」と脅したら、今度はしみじみとした口調で「この年になるとつくづく自分がいかに恥ずかしい事をしてきたかと思い知らされるねん」なんて太宰治みたいなことをおっしゃいます。
でも自分の生き方を振り返って「恥ずかしい」なんて思えるうちはまだまだ大丈夫な気がするんです。
チャーミングだとさえ思います。
世の中を見渡せば、まるで”恥”なんて自分には無関係のような顔をした欲まみれの人だってたくさんいます。
そして新聞やネットニュースではそんな政治家たちが自分たちの利権を守るためにさらに嘘を撒き散らしています。
以前、長谷川画伯ともTVの収録中に話しましたが人間は生き様が顔に出ます。
当選したら急に人相が悪くなった政治家のなんと多いことか。
3ヶ月前に再会した時の佐川さんは、以前よりは痩せられていましたが、それでも穏やかな良い表情をしていました。
相変わらずしゃべる時にはよく噛んでいましたが(笑)
バッタモンの人生
佐川さんのここ数年の口癖は「俺の人生バッタモン(偽物)」です。
「歌手」も「役者」も「絵画」もかつて自分が社長を務めた新地の「人気店」も何もかもが中途半端だった。
世の中には本物のプロもいるけれど、俺はすべてが偽物のバッタモン。
そもそも若い頃にロカビリー歌手になったのも自分の能力を勘違いしたため。
そんなバッタモン稼業が続いて今に至るんだそうです。
でも、ご本人は簡単に言いますがそんな貴重な体験を一度の人生で複数経験できる人なんてめったにいません。
しかも勇気もいるはずです。
僕がそう伝えたら「実はバッタモンバッタモンといいながらも、そんな生き方が嫌いではない」んだそうです。
そんなことぐらい表情を見ればわかりますよ、佐川さん。
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