お早うございます。早起きディレクターです。
あなたは記憶力は良い方ですか?
自慢じゃありませんが僕は物覚えはかなり悪い方です。
友人たちと若い頃の思い出話をしていてもいつも彼らの記憶力の良さに驚き感心しています。
例えば一度観た映画でもストーリーはおろか、タイトルや見たことさえ忘れていることがしょっちゅうです。
逆に言うと同じ映画を何度でも楽しめるからお得と言えばお得なんですけどね。
でも、それは自分にとって過去のどうでもいいことの話。
僕だって肝心な出来事や心から感動した映画の事はよく覚えています。
テレビ屋の喜びは人の記憶に残る映像を作ること
ところでテレビを作る仕事をしていて一番嬉しいことって何だかわかりますか?
もちろん見終えて「面白かった」と言ってもらえたり、視聴率がよかったりすることも嬉しいんですがもっともっと嬉しいことがあります。
それは「自分の作ったVTRの細かい場面のことをよく覚えていてもらえること」です。
テレビといえども残念ながら見終わった瞬間から忘れられてしまうものもたくさんあります。
テレビ屋がどんなに心を込めて作ってもつまらないものはつまらないし、見てる側の琴線にかすりもしないものは一切心に残りません。
でも、ありがたいことに「とびだせ!えほん」の場合、皆さんわりと色々な場面を覚えてくれている事が多いんです。
初めて会う人でも僕が絵本旅の担当Dだと分かると「あの時のあの場面が良かったですね」なんて話で盛り上がることもあります。
中には過去のVTRの内容を僕よりもよく覚えている人もいるくらいです。
ついこの間も僕がSNSに投稿した一枚の写真を見ただけで、それはどこで撮影したもので、その時長谷川さんがどんな話をしていたのかまで言い当ててくださる方がいました。
これってすごくないですか?
僕たちの作ったワンシーンが別の人の脳内にインプットされて記憶されるんですから、こんなに誇らしいことはありません。
よくスポーツなどで記録には残らないが記憶に残る名シーン!などと称えることがありますがまさにそんな感じです。
普遍性の権化
その理由が絵画にあるのか?映像なのか?はたまた音楽なのはわかりませんが、一つだけ言えるのは絵本作家・長谷川義史さんという人物が鍵を握っていることは間違いないようです。
実は僕は昔からあの人のことを「普遍性の権化」とひそかに思っていますから。
きっと普通の人間が普通に感じるさまざまな感情、思いを集大成して(要約して?)物語や形にできる能力を持っているんだろうと思います。
僕はお金や権力よりも、一生大事にしたい記憶の数が多いほどその人の人生は豊かで深いものになると信じています。
だから人様の記憶に関われることは心から名誉なことだと思っています。
・・・と、言ってる自分が普通の人よりも記憶力が悪いんですから始末が悪いですけど。
ま、いいか。
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