お早うございます。早起きディレクターです。
僕はTVディレクターって基本的に孤独でいつも不安を抱えている人々だと思っています。
もちろん放送中やロケ先で色んな人と出会ったり、人から感謝されたりすることも”たまには”あります。
でも基本的にディレクターはいつも不安です。
自分が作る作品が上手くいく保証が全くないからです。
ディレクターの机 |
不安だから人を巻き込むディレクター
で、それを解消するためにディレクターは色々なことを考え実行します。
「ネタ会議をたくさん行い大勢の知恵を借りる」とか。
「アシスタントに大量の情報集めを指示する」とか
「取材するネタを必要以上に用意してとにかく目いっぱい収録する」とか。
それでも飽きたらなかったら今度は「アホみたいに収録カメラ台数をふやす」とか。
もちろんそこに演出的意図があればカメラを何台使おうが、何件取材をしようが構わないんですが、計算も何もなくとにかくやたらめったらカメラ台数を増やしてめちゃくちゃな量を収録する。
でも、ディレクターの「不安心」から長い時間会議につきあわされる人々はたまったもんじゃありません。
遅くまでパソコンの前に座らされているアシスタントはたまったもんじゃありません。
取材されたけど「放送時間にはいらないのでカットしました」と電話であっさり告げられた方はたまったもんじゃありません。
たくさんのカメラで収録した結果、編集作業の時間がめちゃめちゃ必要になり(しかもこんな場合たぶん素材プレビューもいいかげん)それに最後までつきあわされる編集担当者はたまったもんじゃありません。
「不幸の連鎖」は避けたい
このようにディレクターは結果的に周りの大勢のみなさんを巻き込んでしまうことが多いのです。
ぼくはこれを「不幸の連鎖」と呼んでいます。
そしてそんな現場を何度も見てきました。
でも、そうせざるをえないディレクターの気持ちもわからなくはありません。
だって「アイデアに溢れた有能なディレクター」なんてごく一握りですから。
あとは僕のように平凡なディレクターが大部分です。
(中には本当にアホなディレクターもいますが)
ならばディレクターはどうすればよいのでしょうか?
そりゃ、あーた「勇気と開き直り」しかないっしょ。
とはいえ、人間なかなか開き直れないんですよねー。
結局「人事を尽くして天命を待つ」しかないんでしょうね。
でも「他人を巻き込んで不幸にしない」という基本方針だけは貫きたいものです。
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