お早うございます。早起きディレクターです。
いよいよ4月です。
あらゆるもののはじまりの季節ですが、テレビ業界でもすでに3月下旬から各局で新番組が動きはじめているようです。
どこの局もコロナによる影響からか、今までにない低予算で番組を作らざるをえない状況なのは同じみたいです。
でも、そんな崖っぷちの状況からどんな知恵が生まれてくるのか?
きっと今ごろ放送関係者たちは、新しい番組に対する巷のあれやこれやの感想・意見に一喜一憂していることでしょう。
中には「他人の意見なんて関係ないよ」という強気な制作陣もいらっしゃるかもしれませんが、やっぱり番組がはじまる最初の時期というのはスタッフみんなの気持ちが落ち着かなく、時にぴりぴりしたりするものです。
どこかの番組会議室で誰かがどなりあったりしていないことを祈ります。
視聴率がニュースになる時代・・・
最近はニュースなどでも盛んに”新番組の視聴率”が話題にされます。
で、視聴率が悪い番組は格好の餌食になりさらにボロカスに書かれたりしますが、いつもそう言う記事を読むと人間の心の奥に潜む”底意地の悪い邪悪なもの”を感じてやりきれなくなります。
そもそも長いこと人間をやっていますが、他人が作る番組の視聴率がニュースになるなんて思いもしませんでした。
一方、yahooなどのインターネットの番組感想欄では毎日、テレビを愛好する匿名の視聴者たちから寄せられる番組に対する様々な熱い意見(罵詈雑言?)が掲載されています。
中には”これは欲求不満の解消なのか?”と思わせるようなむちゃくちゃな意見もありますが、もちろん「あなたのおっしゃるとおりです」と心から納得させられるものもあります。
なんせ投稿するほとんどの視聴者は怒っていますから言葉遣いがふだんより荒い。
つい「そんな言葉遣いをしているとお里が知れますよ」と言ってしまいたくもなります。
おっさんは文句が多い
でも、僕も還暦を超えたおじさんですからよく分かるのですが、だいたいそれなりの年数を生きてきたおじさん(時におばさん)は文句が多いもんです。
きっと自分の中にある”物事はこうあるべし”という基準が強すぎるのでしょう。
テレビを見ていても、ある話題に関する専門家の意見は傾聴するのですが、それ以外の人がしゃべっているとすぐに文句を言ったりします。
「お前がえらそうに言うな!」というやつですね。
ニュース番組でもいまや一般素人の代表として、あたりまえのように芸人さんたちが登場しますが、あの人達も大変だとは思います。
賢い芸人さんの中には「ちなみに僕は門外漢ですが・・・」という謙虚なスタンスを取って喋っている人もいますが、やはり芸人さんですから場を盛り上げなければなりません。
時には怒りたくもないのに、制作から要請されることもあるでしょう。
ちなみに僕はついこの前、阪神VS広島戦のプロ野球中継を見ていて、選手のプレーに関する分析を行っている真弓さんにぼやいている自分にふと気づき愕然としました。
真弓明信67歳・・・もと阪神タイガース監督。通算打率2割8分5厘。ホームラン292本。タイガース史上最強の一番バッターですよ。
プロ中のプロに向かってテレビ越しに意見を言っている還暦過ぎのおっさん。
それこそ「あんたごときが言うな」です。
こうしてだんだんテレビは「世の文句の回収箱」になっていくのでしょうか。
・・・・・
でも、冒頭で「どこかの会議室で誰かが怒鳴りあっていないことを祈る」などと書きましたが、やっぱりスタッフ同士が匿名気分で責任を押し付け合うよりは、言葉は荒くても面と向き合いながら熱く語り合うほうがいい番組ができるのかもしれないな、などと殊勝に考えたりする4月最初の早朝です。
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