お早うございます。早起きディレクターです。
ロケディレクターの仕事をしていて一番嬉しいのはやっぱりいろんな人と出会えることです。
それは仕事仲間の時もありますが、やはり一番は取材先での出会いです。
そしてその出会いが幸せなものであればこれに勝るものはありません。
でも、時にそうでないときもあります。
おもえば失礼な振る舞いもしてきました
これまで35年間テレビの仕事をしてきましたが、いまから思えばディレクターになりかけの頃は取材先の人々に対して軽率な(失礼な)対応をしたこともあったと思います。
時間を気にするあまり、取材した方への挨拶もそこそこに現場を立ち去ったり、収録したのにほんの数秒しか放送できなかったり。
中には取材の途中で「これは放送できない」と判断、その場で中止にして土下座で謝ったこともありました。
ガチンコの旅モノの収録では、ある高齢のおばあちゃんに誘われてカメラごと自宅に上がりこんだら突然帰ってきた息子さんにボロカスに怒られたこともあります。
「こんなボケたもうろくババアの言葉を真に受けるな!」
わが母に対するその男性のきつい叱責は今でも忘れられません。
取材後にプロデューサーと一緒に何度もお詫びに伺ったのですが、そんなことなどなかったかのようにやさしく接してくれるおばあちゃんに申し訳なくて切なくて・・・
でも、悪いのはもちろんこちらです。
奈良県五條市で出会った人々
ディレクターはそんな苦い過去をなんどか経験しながら、自分なりの「共感力」「直感力」そして「洞察力」を養うものなのかもしれません。
でも還暦を超えてそれなりの経験を重ねた今でも多少の用心や緊張はします。
25年ぶりの訪問で一昨日に訪れた奈良県五條の町でも最初はそうでした。
でも、みなさんこちらの心配が嘘のように、あっけらかんと温かく出迎えてくれます。
見事な造り酒屋のご主人。商店街を盛り上げようと頑張るジャズ喫茶のご夫婦。
そして50年間現役で頑張ってきた銭湯「栄湯」のご夫婦・・・酒も音楽もお風呂も最高でした。
皆さんの心から喜んでくれる姿を見ていると「やっぱり自分の直感にくるいはなかった」なんて不謹慎なことまで考えてしまいます。
でもそんなことを書くといつかバチが当るかもしれません。
すいません。これからも気は引き締めて参ります。
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