長谷川さんの驚異の記憶力
さくら ・・・旅ゆけば信濃路はもう秋よ。
村外れのお地蔵様のお顔に赤い夕日が差して、カラスがカアとないていかあ・・・・そんな時そんな時よ。いっときも早く地道な暮らしに戻って年老いたおいちゃんおばちゃんたちを安心させてやらなきゃならねえ。
こんな台詞をすらすらといえる人は滅多にいません。やっぱり変わった人です。
名セリフは名リズム
でも記憶に残る台詞ってやっぱり文章にリズム感があります。
かつては僕も古文の教師からいろんな名文を「とにかく暗記しろ!」と覚えさせられたものです。
でもあのころは退屈で退屈で仕方ありませんでした。おまけに記憶力が悪い。
そして年を経て、還暦を迎えた今はそれらの日本語の美しさが少しはわかるような気がします。
祇園精舎の鐘の音。諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色。盛者必衰の理をあらわす。
山路を登りながらこう考えた。智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
・・・このあたりなら「とびだせ!えほん」見てくれている人ならきっと覚えてますよね。
「平家物語」と「草枕」です。
それではこんなセリフは?
銭の花の色は清らかに白い。だが蕾は血が滲んだように赤く その香りは汗の匂いがする。
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