お早うございます。早起きディレクターです。
テレビ業界は毎日が激務の連続で心も体も休む暇がない。だからやめていく若者はあとを絶たず人の出入りが激しい・・・・一般の人は皆そんなイメージをもっているようです。
それはある意味で当たっています。
でも、仕事が激務だからみんなが辞めていくのか?といえば、一概にそうとも言えないようです。
実際のところ僕も20代中盤から30代の頃はいつもレギュラー番組を数本かかえ、時にはさらに特別番組をかけ持ちしなくてはならないこともありました。
そんな時は大変ですが、それも一時の事です。
普段、仕事に追われていない時は10時頃会社に行き編集やロケの準備、また取材のリサーチや電話連絡したりするくらいで夕方になれば帰る。
時には仕事中でもぶらっと表へでて町へ物見遊山に出かけることもありました。(もちろん準備することはきっちりやっています)
ただ、これは自分で自分の時間を決定できるディレクターだからできることです。
常にディレクターやプロデューサーからの指示を待って動かなければならないアシスタントディレクターはそうはいきません。
でも、頼まれ事がバンバンやってきて、いつも忙しそうなアシスタントは意外とやる気に満ちているものです。
人間、頼られるとやっぱり意気に感じますから。
それよりも一番問題なのはディレクターや上司、さらには所属する会社との関係を築けない、または放置されているアシスタントです。
アシスタントが去る時・・・「不幸の連鎖」
かつて僕がプロダクションにいた時代。
当時から早起きだった僕が早朝の5時頃に会社に出かけると、時たまパソコンの前に何をするでもなく”ぽつねん”と座っている若者を見かけました。
そしてそういった若者は大抵いつのまにか会社を去っていました。
そんな若者が直属の上司から指示されているのはたいてい「番組の情報(ネタ)集め」。
きっと「明日の@時までに**を調べといて!@@な人を探しといて!!」と言い放って、上司のディレクターはそそくさと帰っていったんでしょう。
そしてひとり残された若者。
「不幸の連鎖」
普段から上司とコミュニケーションがとれているのならまだしも、会話があまりない関係では指示された方もどうしていいのかわかりません。
たぶん番組の意図もつかみにくいから調べるのも大変です。
しかもそういう無茶な依頼をする上司ディレクターは、たいがい自分自身も若い頃に同じような辛い経験をしている場合が多い。
「これが当たり前」と思ってしまうんです。
でもそれは「不幸の連鎖」です。
で、個人的に思うに、そういうかまってもらえないアシスタントが発生するのは、スタッフを大量に抱えた大所帯のケースが多い気がします。
アシスタントが何人もいるとどうしても目が届かない若者も出てくるからです。
でもそれは、そういう組閣をした会社が責任を持って管理し指導するべきです。
しかも無駄に人数の多いチームはミスも起こりがちです。
野球でも外野を5、6人で守るようなチームはポンコツチームにきまっていますし、選手も育ちませんから。
TV業界にもいろいろな景色があります
僕は昔からできるだけ最小数の人員でチームを組むようにしてきました。
自分の目の行き届く範囲はやっぱり限られています。
もちろん仕事ですからロケ現場はときには厳しいムードにもなりますが、基本的に常に明るい空気になるように努めてきましたし、アシスタントともできるだけ意思相通が出来るようにしてきました。
(でも人間ですからどうしてもソリが合わない場合もあります。)
もしあなたがテレビ業界を辞めたいと思っているのなら、自分から会社にお願いしてもっと他のロケ現場を見学させてもらうのも一つの方法です。
意外と自分に似合っている現場があるかもしれません。
知らないまま辞めていくはもったいない。
たまには自分から勇気を持って別のドアをノックすることも必要かもしれません。
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