お早うございます。早起きディレクターです。
今日はちょっと反省です。
美味しいものが登場するグルメ番組を羨ましい気持ちで見ている方も多いと思いますが、グルメのレポーターってけっこう大変なんです。
特にグルメレポーターの専門家になると、味を紹介するためのボキャブラリーも必要ですし、その人なりの特徴のある表現方法も期待されます。
しかもテレビは一日に数本まとめて撮影することもあるので、いつも腹を空かせている状態で食べられるとは限りません。
かつて有名グルメ番組に出演していた大物俳優さんの中にも健康を害していた人がいたことは知られた話です。
最近、シズル感なんて言葉が定着しましたが
一方その料理を撮影するスタッフ。
たぶんカメラマンと音声さんはかなり大変です。
食べ物は照明や音の効果でその魅力がガラッと変わりますから。
「シズル感」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?テレビ業界でも10数年前からが使われ出しましたが、照明やサイズによる料理の色艶などの表現。揚げ物や焼き物をするときのジュージュー音。それらを駆使して人間の五感に訴えかけ食欲を刺激する手法です。(シズル感の本来の意味は商品を購買させるための広告演出だそうです。)
それにひきかえディレクターなんて料理撮影での仕事は極端に少ない。
せいぜい料理人のお相手や箸あげ(料理を箸でつかんでカメラの前で停止させるアレ)くらいです。でも箸あげも僕がやると手がブルブル震えて使い物になりません。(酒飲みだからでしょうか)
そしてグルメシーン本番になればディレクターは美味しそうに食べる出演者を目の前にして、よだれを垂らしながら見つめるのみ。
最近は悔しいからすぐにチャチャを入れてしまいます。
食事シーンには間が大事
一方出演者の方もカメラの前で食事をするのは緊張します。
この時、口に入れた途端に「美味しい!」なんて叫ぶのはアマチュア。プロは簡単に感想なんかいいません。味は料理を口にいれてすぐにわかるもんではありません。
大体、出演者がじっくり味わっているその表情を見ていれば、視聴者だって「これは本当に美味しいのかそうでないのか」ぐらいはわかります。
だからその「間」をしっかり視聴者に見せればいいのですが、ディレクターって大抵せっかちですから編集になると「間」を待てずにカットしてしまうことがあるんです。
そんな場合、料理を口に入れた途端にすぐに”料理の切り口のカット”なんかが入って、そこに味の説明コメント、そして絵が出演者の顔に戻ったらすぐに「美味しい!」と言わすパターンです。
僕もそれなりに年をとってからは「間」を保てるようになりましたが、若い頃は我慢できなかった。
テレビには予定された時間もありますしね。
いずれにせよ、何事においても「間」は大事です。
かつては僕も犯してしまった「間」を切るという誤ちをここに反省、懺悔します。
ということでグルメシーンでは誰が一番大変なのか?
もちろんそんな料理を作ってくれる料理人さんやお店の方々です。
また朝からええことを言うてしまいました。
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