TVディレクターも3割バッターでいいのでしょうか
皆さんは連休はいかがお過ごしでしたか?僕は今週の木曜日放送を目指す「とびだせ!えほん」久しぶりのロケの編集もようやく一区切り付いて、少しほっとしています。
さて、僕のような”紀行もの”ディレクターはだいたい2,3週間に1本くらいのペースでVTRを作っています。もちろん過去には何本も掛け持ちすることもありましたし、1日に2本放送するなんて無茶をしたこともありました。あんまりおすすめはしませんが。
いずれにせよ、次の放送日が近づくと僕たちはVTRをより良いものに仕上げるために日夜、汗水たらしてがんばるのですが、毎回気になるのが「今、作っているVTRははたして成立しているか?」ということです。
とりあえず物語の「成立」を目指す
ディレクターとして駆け出しの頃はよくまわりの先輩から「作るVTRは3本に1回くらいの確率でヒットが出ればいい」などと言われたものです。
「3割3分の確率でおもしろいVTRを作るなんて大変やな!」などと、当時は呑気に考えていましたが、これって皆さんはどう思われますか?
TVディレクターに限らずいろいろな職業を考えた場合「3打数1安打」が、ハードルが高いのか低いのか?いまだにわかりません。
これがもし料理店で美味しい料理ができる確立が「3打数1安打」だったらきっとお客さんは来ませんよね。
もしかしたらそれくらいの気構えで仕事をした方が精神的に気楽だよ、という先輩の気遣いだったのかもしれません。
僕は見終わって納得できるVTRをよく「物語として成立している」という言い方をするのですが、結局、仕事をするうえで最低限のハードルがこれです。
もちろん面白いかどうかも重要ですが、その前に”物語”や”情報”として成立していなければお話になりません。見終わった視聴者から「君は何が言いたかったの?」と問われるのは最悪です。
だからあまり3割ヒットなどとハードルを上げずに、まず視聴者に納得をしてもらうことを目指しています。あんまり壁が高いとストレスになりますからね。
打席数より打点を重視の年齢です
とはいえ最近テレビを見ていて「はたしてこのVTRは成立しているのだろうか?」と疑問に思うものもたまにお目にかかります。
ディレクターがバットさえ振っていないように思える時もあります。
まあ、他人の批評はともかく、もうそこそこええ年齢なんでこれからは打率よりも「勝負強いバッター」を目指そうかなと思っています。
でも今でも好球が来たら思わず「万振り」して腰を痛めてしまいます。
タイガースの福留選手が理想なんですけど。
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