本日(6月4日)は奈良県吉野町編の再放送です。
おはようございます。早起きディレクターです。
コロナのために家の中でもんもんと過ごした春も過ぎていよいよ6月。初夏です。
久しぶりの社会生活で急に忙しくなった方もいることでしょう。
でも中には
”失われた5月”をとりもどしたい
そういう方もいると思います。
そこでそんな方に行楽気分で見ていただきたいのが、本日放送する「とびだせ!えほん」奈良県吉野町編です。ぜひハイキング気分で御覧ください
奈良県吉野町編(2013年5月2日放送) 解説と裏話
「とびだせ!えほん」というコーナーはもともと毎日放送の”京都の美や文化を広く伝えるプロジェクト”の一環としてスタートしました。したがって始まって1年ほどは、京都府限定での旅がつづきました。
しかし2年目の春になってようやく京都以外の土地にも出かけるようになり、そのはじめての場所が奈良吉野でした。
ですからおなじみの京都を飛び出して、春の吉野山を舞台に撮影にのぞんだ絵本作家の長谷川義史さんやスタッフはいつも以上に開放感にあふれています。
青黒色の蔵王大権現
この日は国宝の金峯山寺の中でも取材させてもらいました。
京都とはまた違った奈良のお寺の迫力に長谷川さんはかなり興奮のご様子でした。
ご本人はどちらかというとシンプルな奈良のお寺の方が趣味にあっているようです。
圧倒的な存在感の蔵王権現の表情は「青黒(しょうこく)色」というのですが、恐ろしさの中にも慈悲の心をたたえていることを表しているんだそうです。
ちなみに僕はこの日以来、長谷川さんから蔵王権現というありがたいニックネームをいただきました。
本日は発泡酒を片手にご覧ください
長谷川さんが歩くと奈良でもユニークな方とたくさん出会います。
露天の土産物商が並ぶ通りでは、朝からビールを飲むおじさんに発泡酒をプレゼントされました。今ならきっとその場で飲むのですが、この頃はもらってもすぐには飲みません。
まだ長谷川さんにもスタッフにも遠慮が合ったころです。
そして車で山道を進みいよいよ吉野山へ。
ハイキングには最適の天候の中、傘でつくった防寒具を着ているおばさんは妙な英語をしゃべりながら去っていきます。
今のは天狗(てんぐ)だったのか?一同きょとんとする場面でした。
この日の取材は4月の下旬。実は桜はあきらめていたんですが、奥千本でまでいくとまだまだ残っていました。
しかも西行庵の前では見事な花吹雪も撮影することが出来ました。
「願はくは 花の下にて春死なむ そのきさらぎの 望月のころ」
西行法師が歌を詠んだ庵に桜の花びらが舞い散ります。
帰り道の参道では、くずきり菓子を作る茶店に立ち寄り、素敵なご夫婦ともふれあいました。
ご主人は昔、高校で美術の先生をしていたんだそうです。ふたりを見つめる奥様の笑顔が印象的でした。
この場面は7年たったいま見ると、なぜかあの頃より心にしみます。かなり地味で静かな場面なんですが、きっとこんな場面にこそ、このコーナーの特徴が出ているんだと思っています。
ご夫婦はいまもお元気でいるのでしょうか。
さて、京都から奈良吉野へはじめて飛び出してひさしぶりの開放感に浸った「とび出せ!えほん」撮影スタッフですが、このあと舞台はさらに先月放送した「和歌山の加太・和歌の浦」へと続いていきます。
ちなみにスタジオ用に描かれた画の中にも青黒色の顔のディレクターがいますが、お気づきでしょうか。
蔵王権現の称号はありがたいのですが僕はそんなに強面ではありません。
スタジオ用に描かれた絵 |
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