コロナ騒動 、制約の中でのロケ
おはようございます。早起きディレクターです。
昨日、毎日放送のちちんぷいぷいで「とびだせ!えほん ”八尾市十三峠編”」を放送しました。おかげさまで9年目の放送ですが、見ていただいた方には感謝しかありませんコロナ禍で外出さえままならない中、お気楽に見えるかもしれない旅のコーナーを放送して良いのか?当然葛藤はありましたが、やはり僕らができることはテレビの前の人々に「憩い」の時間を届けることだけです。
一日走り回ったのでぐったり疲れはててしまいましたが、昨日の放送内容はこれまで体験した中でもかなり特殊なものでした。できるだけ人と関わらずに取材する、と言う制約の中でロケを行ったからです。
結果的に花を作る親切な男性や民家のおばあちゃんは登場しますが、最初から人との出会いをできるだけ回避しながら取材を進めたのは生まれて初めてです。それでも放送できるレベルに達したことに心から安堵しました。
見てもらった方の中には、十三峠の綺麗な花々や風景。そして神社やお地蔵さんなど、すべて事前に用意していた台本に忠実に撮影していると思うかもしれませんが、このコーナーは基本的に台本に沿った進行はしません。
ネタや情報ではなく「妄想?」です
「ネタ」という言葉がよく使われますが、われわれの業界では取材する上で事前に用意する面白そうな情報、というような意味合いです。
でも「とびだせ!えほん」ではいわゆるネタはあまり関係しません。
いつも特別な観光地に行くわけでもなく、贅沢な料理が出てくるわけでもなく、特別なお店に入るわけでもなく、、、そこにあるのは誰かの「想い」と現場での「妄想?」だけです。
今回は「八尾の十三峠」を訪れましたが、そもそもこの場所を選んだきっかけは、コロナ禍の中、放送局のプロデューサーであり友人でもあるH氏から聞いた言葉でした。
「八尾の十三峠の展望台からの風景は最高らしいですよ。一度行ってみたいと思っているんです」
その言葉にちょっとした「想い」を感じました。
まだ見たこともない場所ですが、本当にその場所に行きたいんだろうなと。
確かに桜やお地蔵さん、神社などの情報は事前に知っていましたがそれはあくまでネットや雑誌の二次情報です。
僕たちはその二次情報を自分の足と目を使って確かめ、自分の体験を重ね合わせて生きた一次情報にする。つまり自分の「想い」を重ねるだけです。
このように、最初に出会った「想い」に僕たちが実際の現場で感じた「想い」が加わり、そして技術スタッフや出演する長谷川義史さんの「想い」も加わってどんどん広がって行く。いつもそんなイメージで取材をしています。
花を育てる親切な男性と出会えたのもそんな想いが生んだような気がします。
優しい表情の地蔵さん、玉祖(たまのおや)神社のクスノキ、可愛い女の子3姉妹、笑顔のおばあちゃん。
最後は地元の人でさえ知らないような花咲く楽園にまでたどり着くことができました。
これらは全部、最初の「想い」からつながった出来事だと信じています。
「誰かの想いが、次の何かを生み出す」
こうしてテレビを作るやり方が昔から好きだし、見ている皆さんにもその想いが伝われば幸せです。
次回もお楽しみに。
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