昔から路地が好きでした
僕は小さい頃から路地が好きでした。
取材のカメラを抱えて酒屋のそばの路地を歩いていると4、5歳の幼い兄弟がひょっこりと現れました。そしてカメラの前でかけっこを始めました。
最近はちょっとした路地ブームなのか「路地裏探訪〜」などとタイトルのついた番組も見かけますが、実際は観光地の小洒落たお店を紹介する番組だったりします。
もちろんそういう”ちゃらい路地”ではありません。
もちろんそういう”ちゃらい路地”ではありません。
道幅は2mくらいで古いプロパンガスが並んでいて、脇にはアロエやらわけのわからない植物が植わっているような生活感のある路地です。
昼下がりならうどんを茹でるだしの匂いがふわっと漂うような路地です。
そこまで聞いて 「私も路地が好きだ!」とおっしゃるあなた。
もしかしたら幼い頃、押入れや机の下の狭い空間で一人遊びをしていたタイプではありませんか?
そこまで聞いて 「私も路地が好きだ!」とおっしゃるあなた。
もしかしたら幼い頃、押入れや机の下の狭い空間で一人遊びをしていたタイプではありませんか?
路地好きには港をおすすめします
仕事柄いろんな路地を見てきましたが、やっぱりおすすめなのが漁港そばの路地です。
8年ほど前の春に取材で訪れた和歌山の雑賀崎は圧巻でした。
ここは戦国時代には雑賀衆と呼ばれる鉄砲使い軍団が住んだ土地で、あの信長にも抵抗した
という骨太な歴史を持つ漁師町です。
という骨太な歴史を持つ漁師町です。
今も港には活気があります。
漁師さんは底引き網漁から港に戻るやいなや、船横でとれたての魚を直接販売し始めます。(確か週に2、3回だった気がします)
とにかく扱う魚全てが新鮮でめちゃめちゃ安かった。
漁師さんは底引き網漁から港に戻るやいなや、船横でとれたての魚を直接販売し始めます。(確か週に2、3回だった気がします)
とにかく扱う魚全てが新鮮でめちゃめちゃ安かった。
大きなエビが200円で売られていました。そしてみなさんとにかく気さくでやたら声がでかい。
こういう場所に育つ子供はやっぱり素直で元気です。
湾の周りのなだらかな斜面には家々が肩を寄せ合うように密集しているので、細い階段状の路地が縦横に重なります。
ここは子供があそぶには最適な路地の宝庫です。
取材のカメラを抱えて酒屋のそばの路地を歩いていると4、5歳の幼い兄弟がひょっこりと現れました。そしてカメラの前でかけっこを始めました。
こんなシーンは台本には書けません。
奇跡の瞬間です。 路地奥の階段まで走る兄。それを追う弟。
階段の上から手を振るふたりの姿は今でも強烈に残っています。どこかで転んだのか、弟のほっぺの傷跡までが可愛かったことも。
ふたりともきっと今頃は、でかい声でしゃべる元気な中学生になっていることでしょう。
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